
〔2023年/日本/AOI Pro.〕
大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、
そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会や
メディアを巻き込み、大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。
怖っ・・・!田中裕子、怖っ!
こりゃあ完全にホラーだな。
だって同じ人間であり、日本人なのに、
言葉が通じないのですもの。
母親が自分の息子が教師に虐待を受けたと
怒鳴り込んでいるのに、繰り返されるのは
ご意見を真摯に受け止め、適切な指導を~・・・。
いくら聞いても、質問を変えても、
女校長は無表情にそれを繰り返す。
親が主張する「体罰」についても、
教師の手と生徒の鼻の接触がございましたと、
置き換える・・・。
決して「体罰」とは認めない・・・。
こりゃあとんでもない「怪物」たちが巣くう、
学校という組織と子どもを守る親との戦いの記録
だな!おもしろそう!
・・・ここまでは私もそう思ってました。
しかし・・・!
何度も同じ展開を登場人物の視点を変えて、
描いていきます。確かにあぁ、あの時の事件には
このような裏があったのか、先生なにも悪くない
じゃん!、周りに追い込まれていくだけじゃん!
・・・というのはわかるんですが・・・。
くどい。もういい。
結局、同じ展開をなぞってなぞって、
あげくの果てに台風の中、姿を消した2人の子どもは、
生きているのか、死んでいるのか。
ラストに出てきた子どもたちの走っている場所は、
現実世界なのか、死後の世界なのか、彼らはネコの
死体のように生まれ変わったのか?
あとは見ているお前らの判断に任すよ・・・と、
ブツ切りで「完」・・・なんじゃこりゃ!
是枝裕和監督、脚本に坂元裕二先生、
さらには音楽に世界の坂本龍一先生だ!
これだけのメンツが揃って、おもしろくないハズが
なかろう?なに?つまんないだと?
そりゃあお前のアタマが悪いのさ、豚の脳みそでも
詰まってんじゃねぇのか?
製作陣がそう問いかけて来る、こちらの知能指数が
試される一作。
唯一の見どころ。
保利先生の趣味は新聞や雑誌の
「誤植を見つけて出版社に手紙を送る」こと。
そんな妙な男にも彼女がいる。
それが「今日、ケンタッキーにしない?」の
高畑充希さんだ。さすがに鶏は食っていないが、
保利先生がちゅうされる場面が・・・!
役得だなぁ。永山瑛太はもう引退していいよ。
■本編出演 安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、黒川晏慈、
柊木陽太、黒田大輔、森岡龍、北浦愛、小林空叶、
柳下晃河、金光泰市、飯田晴音、ぺえ、野呂佳代、
中村シユン、高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子、
小畑葵、石橋実都、志村瑛多、片山萌美、松浦慎一郎、
大田路、ゆってぃ、石橋類、黒宮けいた、石橋琴子、
赤坂優弥、藤井峻、木村日向、庄田心春、大北怜花、
溝口凛瞳、田中爽一郎、今西葵、西野未姫、木月あかり、
宮司愛海、渡辺和洋、文山胤萌さんほか。
評価 ★☆☆☆☆
もうこれだけで観てみたい映画です
いや、ゆってぃはどうでもいい
けっきょく、どうなったの?答えは皆さんに判断を、という結末は、あしたのジョーだけが、新鮮で、もう2匹、3匹、100匹くらいのドジョウになっていますね。ちゃんと作者、監督の作った結末を見せてほしいです
コメントありがとうございます。
3つ半も見たい要素が詰まっているなら、
ご覧になるべきです。見ないといけません。
開始後30分ぐらいまではカンヌでグランプリを
獲るんじゃないか?と思うほどおもしろいです。
ご自身の中でご自身なりの結末を勝手に思い描き、
是枝裕和監督最高傑作として認定して
差し上げてください。
私はあのラストシーンのあと、
全世界規模の核戦争が勃発し、すべてが滅びた…と
解釈しました。