2019年04月28日

「アンデス少年 ペペロの冒険」1975

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〔1975年/日本/和光プロダクション〕




アンデスに住む少年ペペロはエルドラドの象徴である
黄金のコンドルを見てしまった。
黄金のコンドルを見たものは村のために
エルドラドへ行かなければならないという。

ペペロの父親も7年前に黄金のコンドルを見て、村を後にしたのだ。
そして、その行方はわからなくなる・・・。

今、ペペロもまた、記憶喪失の少女・ケーナ、
姉を探すチュッチュらとともにエルドラドへ旅立つ決意をする。
彼らは困難を乗り越え、黄金の国・エルドラドに
無事にたどり着くことができるのだろうか・・・。




1975年(昭和50年)、東映動画(東映アニメーション)制作による
「魔女っ子メグちゃん」の後番組として登場したのが、
「アンデス少年ペペロの冒険」。
制作は「合身戦隊メカンダーロボ」の和光プロ。

当時、あまり聞きなれない国「アンデス」を舞台とし、
主題歌の作詩をグワシ!の「まことちゃん」でおなじみ、
楳図かずお先生が担当、
音楽は「ルパン三世」「ガンバの冒険」の山下毅雄先生、
歌唱するのはアニメソング界の女王・堀江美都子さんという、
妙な豪華さが光る、和光プロ作品ならではの一作。

本作には初期版オープニングフィルムが存在するが、
発売されたDVD商品には未収録。

関西地方では繰り返し再放送が行われたのだが、
かなり早い時期に「放送番組センター配給」表示へと
改変されてしまったようで、全話数分が統一されてしまっている。

メカンダーロボ初期版とともに、現在では再見困難となっているが、
本編がたやすく見られるだけでも良しとしなければなるまいて…。





評価 ★★★☆☆
posted on 2019年04月28日 at 12:00 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月26日

「キックの鬼」1970

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〔1970年/日本/東映動画〕




学生空手界で無敗の戦績を誇る沢村忠は、
野口ジム会長の挑発に乗りタイ式ボクシングと対戦する。

初戦では辛くも勝利を収めたものの、
2戦目の相手・ライト級チャンピオンには
空手技が通用せず完敗してしまう・・・。

沢村は敗れはしたが、その技に魅せられ、
タイ式ボクサーへの転向を決意。
野口の願いであるキックボクシングを
日本に普及させるために奮闘する姿を描く。 

これは、キックボクシングに熱い青春の血のすべてを
叩き付けたキックの王者、沢村忠の花と嵐の物語である。




1970年代、日本に一大ブームを巻き起こした
実在のキックボクサー、「キックの鬼」こと
沢村忠さんの戦歴を梶原一騎、中城けんたろう先生により、
少年画報社発行、少年画報誌上で漫画化したものを、
1970年(昭和45年)、東映動画(東映アニメーション)が
テレビアニメ化、「キックの鬼」です。

今では考えられません。
ヒゲづらのオッさんが主人公!。変身も合体もしない、
ただのオッさんがですよ?!。

この当時、世はまさにスポーツ根性ブームであり、
「サインはV」「柔道一直線」「タイガーマスク」などが、
ブラウン管を占拠していたのです。
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でも、いくらブームだとはいえ、
ゴールデンタイムのお茶の間で、
ヒゲづらのオッさんウインクはあまり見たくありません。

タイガーマスクを彷彿させる迫力ある作画は見ごたえ抜群ですが、
いくら人気者とはいえ、マスクも着けていない、ただのオッさん。
善戦空しく半年で終了。現在に至るまで主題歌部分以外は
ビデオグラム化されずに眠り続けているのです。

日本にもう一度、キックブームが吹き荒れれば・・・。
二度とないとは思いますが。




評価 ★★★☆☆
posted on 2018年12月26日 at 12:00 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月15日

「スーパーロボット マッハバロン」1974

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〔1974年/日本/日本現代企画〕




嵐田陽一郎博士はドイツの天才科学者である
ゲオルク・ララーシュタイン博士の元でロボット工学を学んでいた。

しかし、彼の世界征服の野望を知り、自らが設計して完成直前だった
巨大ロボット・マッハバロンを人類侵略の道具にされないために
爆破する。設計図を携えて妻子を連れてドイツを脱出、
旅客船で日本を目指した。

だが、ララーシュタインは、海軍ロボット・ハイルV1号を差し向け、
客船は沈没、陽一郎と妻は息子・陽に設計図を託して海へと消えた…。

それから幾年月、陽は祖父、竜之介のもとで成長し、
来るべきロボット帝国の侵略に備え、
パイロットとしての訓練を密かに受けていた。

竜之介は息子の遺志を継ぎ、私財を投げ打って
対ロボット帝国組織国際救助隊KSSを設立。
海底の秘密基地では10年の歳月をかけて、
新たに「マッハバロン」を建造していたのだ。

その報を聞いたララーシュタインは、マッハバロンの
破壊を命令、陸軍ロボット・ハイルV2が襲撃を開始。

陽は死の間際の祖父から、託されたマッハバロンに乗り込み、
両親の、祖父の、すべての宿敵であるロボット帝国に
宣戦布告する!。




1974年(昭和49年)、日本をオイルショックが包んだその頃、
真紅のスーパーロボットが出撃した!。
日本現代企画制作による、「レッドバロン」に続き、
後の「小さなスーパーマン ガンバロン」へと繋がる
バロン戦記シリーズ第2弾!「スーパーロボット マッハバロン」。

まずアニメから抜け出たようなメカデザインがカッチョイイ!。
拳は大きくパースをつけて製造され、足は内部で高下駄を履かせ、
従来の特撮ロボット=短足というイメージを覆した。

主題歌がカッチョイイ!。
この時代の子供番組で阿久悠&井上忠夫(井上大輔)先生ですよ!。

この時代の子供番組の歌詞で「蹂躙」(じゅうりん)ですよ!。

普通、子供たちわかりませんよ。
でも、子ども向けだから、やさしい表現をするのは間違っていると言う。

この言葉は何だろう?これって、どういう意味だろう?、
そう思わせないといけない。だから、あえて子ども向けという意識では
書かないと手塚治虫先生も言っておられました。

物語的には明確な最終回(敵を倒してバンザイ!)ではなく、
女性隊員の殉職をもって番組は打ち切り。
明日も戦うぞ・・・的なもので少々物足りなさを感じる幕引きに
なっているのが残念。それもこれもオイルショックによる不況のせいや。

本番組に関して、新番組予告、第2話~第12話の次回予告編が
現存しないのは最初から制作されていない…という説があるのだが、
真意のほどは・・・?。
本放送直後のよみうりテレビでの再放送、
奈良テレビでの再放送を確認してみたのだが、どちらも予告編は
カットされて付いていなかったため検証できなかった。




評価 ★★★☆☆
posted on 2018年11月15日 at 12:00 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする